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うつわ道楽

No.220 鶏ささみと三つ葉の山葵醤油和え

 先日、八百屋の店先で根三つ葉を売っていて、店主が誰にともなくお薦め料理をあげて、根三つ葉をアピールしていた。その料理が『鶏ささ身と三つ葉の山葵醤油和え』。それを聞いて、その大好きな料理を思い出した。長い間、すっかり忘れていた。自分でも驚くほど、綺麗さっぱり忘れていたのが、店主の話で甦った。思い出したら食べたくなって、ここの所、何度か作って食べている。

 鮮度の良い鶏のささ身を、表面だけ火を通す、いわゆる『たたき』の状態に茹でる。すぐ冷水に取って冷ましておく。三つ葉は軽く湯がいて和える用に切って、水気を絞る。ささ身も、たたきになった切り口がきれいに見えるように食べやすい大きさに削ぎ切りに。後はこの2つを山葵醤油で和えるだけ。しっとりしたささ身と三つ葉の香、ピリッとした山葵の辛味が堪らない。

 使った器は 仁阿弥 道八 の三嶋茶碗。三嶋にしては少し厚みのある本体で、小振りな割に持つと手に重さを感じる。三嶋は、鉄分の多い鼠色の土に窪みをつけ、白の化粧土をつけて窪みにだけ白を残す、その細かい連続の象嵌模様が特徴的。三島大社(静岡県三島市)から出されていた暦(こよみ)の文字に似ていたことから、三島手と名付けられたのだそうだ。好きな料理を盛って向付として楽しんだ。

器 三嶋茶盌  径13cm 高5cm

作 仁阿弥 道八