No. 293 巻水 (生菓子)

出かけたついでに和菓子屋を覗く事がある。目的がある訳ではないけれど、季節の生菓子は意匠を凝らしていて、見るだけで楽しい。今はどんなお菓子が出ているかしら、と覗いてみて、つい買ってしまう事もある。これもそうだ。薄く青みがかった求肥に粒あんが巻いてある。湧水が流れて渦を巻く様を表しているのだろう。お菓子を前にして、その風景が浮かび涼しげな気配を感じる。
さて、何に盛ろうか考えた。きっと似合う器は色々有るけれど、既にここで紹介したものが多い。そこで、この萩焼を使う事にした。 三輪 休雪 の小皿で、5枚組のもの。厚手に作った板を丸く切って、皿の縁はその切り口を生かしている。すっきりとシャープな印象を受ける。底は小さく、3つのめ跡が丸く土の地肌を見せている。手で作っているので、形も大きさも揃ってはいない。休雪特有の白い釉薬が掛けられているが、その釉薬の掛かり方、流れ方もそれぞれに違うので5枚を並べてみても楽しい。
このお菓子にはこれかしら、と5枚の中から選んでみた。少し前に鳴き始めた蝉の声を聞きながら、よく冷やしたお煎茶と一緒に夏のおやつを味わった。

器 白萩 小皿 五枚組 径13,5cm 高2cm
作 第十一代 三輪 休雪















