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うつわ道楽

No.264 寒椿

 もうすぐ大寒。1月20日からの約2週間、2月4日の立春までの期間が二十四節気の大寒に当たる。文字通り最も寒い時期を指すのだけれど、実際には立春を過ぎてもまだまだ寒さは続く。そんな寒さの中で咲く椿は品種も多く、花の時期は秋口から春先までと長いらしい。我が家の椿は咲き始めた物もあるけれど、まだ蕾だ。

 この豊前銘菓の “寒菊” は椿の花に雪が降り積もる様子を真っ白い砂糖で表している。醤油のおかきの上に甘く生姜が香る砂糖が掛かり、食べ飽きない味だ。寛政年間(1789〜1801)に小倉藩主に献上したという伝統のある銘菓だそうで、文字通り寒い時期に仕込み、完成までに約2ケ月を要するらしい。

この寒菊を 大野 昭和斎 (1912〜1996)の干菓子盆に盛った。桑の木の木目が美しい。この昭和斎は人間国宝 (重要無形文化財 木工芸) 。木目の美しさは自然の産物だけれど、人間国宝の眼がその素材を見極め、その技術に掛かると、この見惚れるような盆に仕上がる。細くてシャープな縁取りが皿の口に回り、繊細さが際立つ。

器 干菓子盆  径21cm 高1,7cm

作 大野 昭和斎