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うつわ道楽

No.152 甘酒

 少し前に、初めて奈良漬を漬けてみた。奈良漬が出来るのは当分先の話だけれど、その時の酒粕が少し残った。漬物でもしない限り、酒粕はあまり大量には消費しない。残った酒粕で他のメニューを幾つか試してみようと、まず簡単に作れる甘酒を作ってみた。熱々の甘酒に生姜を少し絞って、冷えた体に沁みる甘酒を味わった。

 この祥瑞の力強い湯呑は、前回の2代 川瀬 竹春の赤絵金蘭手の湯呑と対で組んでいたもの。厚い白磁の素地に、しっかりした、濃い色の呉須で描かれた松竹梅に見惚れてしまう。よく描き込まれた絵の力強さと、細かく繊細な幾何学模様が同居した、美しい祥瑞だ。対の、前回の赤絵は薄手で華奢な作り。対照的な二脚を組ませて、贅沢にどちらも楽める。

器 祥瑞 湯碗  径 7,5cm 高 9cm

作 古余呂技窯 2代 川瀬 竹春 (順一)

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