No.238 紫蘇ジュース

今年、裏庭の梅の木にかつてない程の数の実がなって、梅仕事に追われた事は No.234 の 梅ジャム の回で書いた。いつもお願いしている植木屋さんに聞いたら、梅の実が豊作だったお宅は多かったらしい。気温や日照時間、受粉などのタイミングが良かったのでしょう、との話だった。たまたま我が家の梅が多かった訳ではなく、近隣の地域で同じ現象だったのだとすると確かに気候条件に拠るものなのだろう。こんな身近にも気候変動の影響、恩恵が起こるのかと驚く。気温の上昇は弊害が多く、確かに大問題では有るけれど、自然界で考えると収穫が増えるメリットもある。知ってはいたけれど、なるほど、と実感する出来事だった。
その梅の実の豊作で今年は作る気のなかった梅干しを漬け、その為に買った赤紫蘇が余って紫蘇ジュースを作った。紫蘇ジュースは疲労回復や夏バテにも良く、以前にもよく作っていた。汗をかいて外出から帰った時に、炭酸水で割って飲むととても美味しい。
赤紫蘇は大きな枝から葉を外し、洗って水気を切る。もし有れば緑の紫蘇、大葉も少し加えると一層美味しい。紫蘇の量に見合う分量の湯が沸騰したら鍋で煮出す。粗熱が取れたら葉を取り除いて濾す。分量の砂糖を加えて溶かし、最後にクエン酸を入れる。清潔な瓶に入れて冷蔵庫で保管すれば夏の間楽しめる。
紫蘇ジュースを注いだ可愛らしい花柄のタンブラーは、私が子供の頃から実家に有ったもの。昭和を感じる素朴な色と柄に愛着を感じる。夏場にミルクやカルピス、麦茶などを飲む時によく使う。器としての価値は高くないけれど、私にとっては思い出のある、大切な一品だ。
器 花柄タンブラー 径6,8cm 高12cm