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うつわ道楽

No.27 蕪の葉の胡麻和え

 野辺地の蕪の葉の胡麻和え。以前、No.21 ルネ ラリックの皿の回で野辺地の蕪とトマトのサラダを盛った。これはその時の文中にも書いた、我が家の定番となっている料理だ。この蕪は、白くて瑞々しい蕪本体に負けず劣らず、葉と茎も立派で美味しく小松菜やほうれん草などと同じように、葉物野菜の料理に使える。胡麻和えはもちろん、お浸しや味噌汁、煮浸しにも。蕪と軽く湯がいた茎と葉で浅漬けにしても美味しい。蕪を買って葉物野菜も付いてくるのでレパートリーも広がるしお得感も有る。

 胡麻和えは基本的に白胡麻を使っている。春菊のように香りの強い野菜の時は黒胡麻で和えるのが好きだが、黒胡麻には独特の風味が有るので淡白な野菜には向かないと感じる。今日は白の煉胡麻に砂糖、薄口醤油を出汁で良い加減の硬さに緩めて和えている。擂り胡麻を使う時もある。私は少し甘さの有る胡麻和えが好きでよく作るが、以前、京都の知人のお宅でご馳走になった胡麻和えが美味しかったので聞いたら、そのお宅ではお砂糖は使わないと言う。胡麻和えひとつにも其々の家庭の味が有り、其々の美味しさが有り、と改めて思う。

 少し深さのある小鉢は何度か登場している、2代 川瀬 竹春 (古余呂技窯) のもの。覗き(のぞき)と言うほど深く細くもない。向付ではあるけれど、少し小振りに感じるのでやはり小鉢、だろうか。5客揃いで入手したが箱が無いのでご本人が何と呼んだのかわからない。一目で竹春と判るフォルムと色。厚手でぽってりした白磁の地に竹春の明るい青と黄が映える。

器 六角小鉢 5客組  径 10,5cm 高 6,5cm

作 古余呂技窯 2代 川瀬 竹春

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