No.45 ローストビーフ
ちょっとしたお祝い事で、久しぶりにローストビーフを作った。もっと若い頃は脂の乗った部位を好んで食べていた時もあったが、近頃は赤身肉が美味しい。少し奮発して材料を揃えたら、手を掛けて料理した甲斐のある期待通りの美味しいローストビーフが出来た。
火入れの具合も良かったようで切り分けた肉の色も程よい。が、問題はこのスライス。自分で切るとどうしても厚めになってしまう。お箸でいただくなら本当はもう少し薄めが好ましいと思う。ソースは、ガーリックやバルサミコ酢を使って作る事が多いが、今回は和風に、肉を焼いた時の肉汁に黒酢と醤油で味付けた。付け合わせには野菜のローストを盛り合わせた。
この柘榴を象った染付の皿、石楠花を描いた上に吹墨を散らし、輪郭にも呉須で縁取りをとって際立たせている。私が好きな作家さん、初代 川瀬 竹春の作品だ。箱は二代 竹春の極めになっている。きっと、古染め皿に在るものの写しと思われるが、私はその元祖の方は見た事がなのでよく判らない。竹春がいつも色絵に使うしっかりした呉須の色とは違って、淡いトーンの呉須を使い、優しい表情の皿だ。
器 染付ざくろ皿 五客 径17cm 高3cm
作 初代 川瀬 竹春