No.47 カリフラワーのポタージュ
冬が旬のカリフラワー。季節到来で店頭でもよく見掛けるようになった。それにしても、最近のカリフラワーはバリエーションに富んでいる。カリフラワーは白、と決まっていたが今は彩りも形状も色々有って楽しめる。サラダにするなら形状の変わった薄いグリーンのロマネスコ、オレンジイエローやパープルの色のカリフラワーも楽しいが、ポタージュにするならやはり白だろう。
調べてみたらカリフラワーは、アブラナ科アブラナ属で、発祥は地中海東部沿岸地辺り。元々はケールから分化し、ブロッコリーから改良されて生まれた野菜と考えられている、と。日本には明治初期に伝わったが、当時はあまり普及しなかったそうだ。確かに、当時の日本の食生活ではカリフラワーを美味しく活かすメニューは無かったのかもしれない。しかし、ブロッコリーが基と言うのは意外だった。私の記憶の中で、日本ではカリフラワーの方が前からよく食されていて、ブロッコリーは後になってからポピュラーになったという印象がある。
野菜のポタージュは好きで、季節の野菜でよく作る。玉葱と野菜をよく炒めてミルクで煮詰める。ミキサーにかけて濾して濃さを調節して味を整える。バターや生クリームを加えれば更にコクが増す。今頃の季節ならこのカリフラワーか南瓜が美味しい。アクセントのトッピングは、刻みパセリでも勿論良いけれど、今回は断面の形が魅力的なオクラにした。アスパラガスの穂先を繊維に沿ってスライスしたのもアクセントとしてはおもしろい。
両側に持ち手が付いた スープカップ&ソーサー は Susie Cooper (スージー クーパー)。大きさが手頃で気に入っている。ガラス質の釉薬に貫入(かんにゅう)が多く入っていて、ひび割れのように見えるが、これは傷ではない。その貫入に、盛った料理の色が入ると、滲みのように見える。古い食器は、*場合によって漂白剤を使ったり煮沸して綺麗に清潔を保つように気を配るが、このカップの貫入はこれ以上は色が抜けないようだ。あるがまま、今の姿で楽しませてもらおう。
*土物や繊細な器の場合は、薬品や高温を避けるべき物もある。
器 スープカップ & ソーサー カップ径12,4cm 高4,5cm 皿径17cm
作 Susie Cooper