No.4
茶碗蒸しが食べたくなって、小海老と百合根を買ってきた。あのとろっとした柔らかい卵が好きなので具は少なめが良い。だから用意した海老と百合根も、茶碗蒸しだけでは使いきれず残ってしまった。そこで、思いついて作ってみたのが写真の料理。中の具が透けて見えるようにお出汁味の寒天寄せ。料理屋さんを真似てお上品に。
六角形のガラス器は、夏にはよく冷酒をいただくのだが、細かくひわった質感がとても繊細で、力を入れると壊れてしまいそうなほど。かなり以前から使っていて、今となっては作者は不明。それ程古い出来のものではなく、日本のガラス作家さんが作られた物だと記憶している。
具の三つ葉の緑を見ていて、受け皿には水仙の緑の葉が美しい、この乾山写しの皿を合わせたくなった。ガラスの素朴な質感と薄い土ものを合わせるのも面白いのでは。素人の道楽だからなんでも自由。菓子皿として使うのが普通だが、ソーサーとしてスプーンを添えて。滑り止めとキズ防止に、懐紙を切って底に敷いた。繊細な器には、木や竹のスプーンを使うと当たりも柔らかで安心だ。皿は全て違う絵柄が描かれた5枚組。
器 乾山写し 絵がわり小皿5枚組
作 清水 六兵衛