No.125 アイスミルク
季節の変わり目は、天候も気温も変化が激しい。ここ数日は真夏のような暑さで、冷たい飲み物が欲しくなった。久しぶりに、この鯛がたくさん泳ぐコップを出して白いミルクを注いだ。薄いガラスの中に、口を大きく開けて泳ぐ可愛らしい鯛の模様が浮かび上がる。
これは一昨年の夏、2021年8月のNo.34で掲載したのと同じ、江波 冨士子さんの「ムリーニ」という手法のガラスコップで、我が家に2つ在るもうひとつの方だ。その回にも書いていたが、ローマ時代に作られていたガラスのムリーニという手法を、江波 冨士子さんが独自の技術で再現して作られている。
同じ大きさの鯛が泳ぐこのコップの風景は、まるで水槽を覗いているかのよう。No.34の回で使った、大中小の大きさの違う鯛が泳ぐコップは、このコップをいただいた後にもうひとつ欲しくて、お願いして作っていただいたもの。どちらのコップも、使う度に懸命に泳ぐ鯛の姿に気持ちが和む。
器 鯛 ガラスコップ 径8cm 高9,5cm
作 江波 冨士子