No.126 牛すじの赤ワイン煮込
ひと昔前まで、関東の精肉店で牛すじを見かける事はまず無かったけれど、嬉しい事に最近は取り扱うお店が増えた。牛すじは下処理が少し面倒だけれど、脂肪も少なく煮込むと良い旨味と蕩けるような食感で大好きな食材だ。少し時間をかけて赤ワイン煮込を作った。
香味野菜をみじん切りにしてよく炒め、赤ワインを加えて牛すじを煮込む。私は水煮のトマトとデミグラスソースも加えてコクを増す。食べる前に、茹でたポテトと人参、マッシュルーム、ブロッコリーを加えて一緒に温めて盛り合わせ、ボリュームたっぷりな一皿になった。
さて、どの器に盛ろうかと考えていて思い出した。深さが有って縁の幅が広く、まるで洋食器のスープ皿の形をしている。古染付ではあまり見た事がない形で珍しい。呉須も素地の色も濁っていて、古染付の中でそれほど良い上がりではないけれど、とても使いやすい。以前はよく使っていたのに、仕舞い場所を変えるとつい忘れがちになる。少し重めの赤ワインと一緒に楽しんだ。
器 古染付皿 径21cm 高4cm