No.280 キューバサンド風

かなり前のことになるが、たまたま観た映画でキューバサンドを知った。映画は、日本で2015年に公開された米国映画『シェフ 三つ星フードトラック始めました(原題 Chef)』。三つ星シェフがフードライターに料理を酷評され、キレて騒動を起こし店を失ってしまう。収入を得るために、中古のバンを手に入れて改造。友人と10代前半の一人息子に手伝ってもらい、キューバサンドを売りながらフードトラックで旅をする、という内容だ。その美味しさがSNSで話題になり、行く先々で行列が出来る。酷評したフードライターが訪れて和解。最後はめでたしめでたしで終わる。
私が観たのは、公開から何年か経った頃だと思うが、そのキューバサンドがどうにも美味しそうで忘れられなかった。”美味しい物は身体には優しくない” を代表するかのように、たっぷりのバターにチーズ、ポークで相当なカロリーかと想像出来る。日本にもキューバサンドを提供するお店は有るけれど、映画の、あまりにも高カロリーに見えるキューバサンドに及び腰で、実は食べたことがない。だから映画の情報やネットで公開されているレシピを基に、何度か私なりのキューバサンドを模索して、今はこのオリジナルキューバサンドにそこそこ満足している。
まずプルドポークを作る。豚の肩ブロックに塩とにんにくをすり込んで冷蔵庫で一週間置き、香味野菜と共にゆっくり煮てから身をほぐす。この時に脂身は全て取り除く。これが以前から何度も作っているプルドポークで、脂を取り除くからこの時点でかなりヘルシーな気分になる。これをバゲットに挟んで食べていた。
キューバサンドは具材を挟んでから更にパンの両面を焼く。私のレシピはバターを最小限に節約する。パンは、スーパーで買えるコッペパンの形状の”カスクート”。横に切り込みが入っているので、開いた内側、具材を挟む面をバターを溶かしたフライパンでカリッと焼く。そこにレッドチェダーチーズの薄切り、ピクルス、マスタードとたっぷりのプルドポークを挟み、フライパンに戻してフライ返しでしっかりプレスしながら両面を焼く。パンもチーズの種類もポークも自己流の組み合わせで、バターも少なめだけれど、私なりに満足のいくキューバサンドが出来上がる。
器はPOOLE のお皿を使った。平たい見込の中央に跳ねる鹿と葉が描かれている。全体は淡い緑で、我が家にある他のPOOLEの器とはちょっと印象が違う。多分作られた年代が違うのだろう。我が家には、好んで集めるからかNo.273でクラムチャウダーを盛ったボウルのような、優しい白地のマットな質感に明るい植物が描かれた器がほとんど。でも、POOLEでこんな大きなお皿は他になく、料理を盛り合わせると楽しい器だ。

器 大皿 径26cm 高2cm
作 POOLE (ENGLAND)